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DE&Iって 遠くの話? ー若き市長が語るDE&Iー

こんにちは、ダイバーシティ推進室です!

 

ナリコマは、関西の約50社が集う「ダイバーシティ西日本勉強会」に参加しており、様々な業種の企業の方と情報交換したり、同じ目的に向けてイベントを開催したりと、一社ではなかなかできない活動も行っています。

 

その勉強会が今年20周年を迎えるということで、11月に兵庫県芦屋市の市長に講演をお願いし、お話を伺うことができました。

芦屋市の市長、ご存じでしょうか。2023年に史上最年少、26歳で市長に就任した方です。

行政の方だし、企業にどのような参考になるのかな・・・?と思っていたら、ナリコマでやっていることと通じている!だったり、すぐに実践していきたいと 思うような内容で、とても参考になったのでご紹介します。

 

意思決定のプロセスに多様な人・世代を巻き込むために

 

髙島市長は、”意思決定のプロセスに多様な人・世代を巻き込む”ことを大切にされています。

その方法は”対話”。市長といろんな年代の市民が車座で対話する「対話集会」を開き、さまざまな意見に直接耳を傾けられているとのこと。机を挟まず“車座”で、輪の中には市長のみで他の職員の方は入らず、ご自身の言葉でお話しすることを大切にされています。

その中で出てきた一人の高校生の声がきっかけできあがった制度もあるそうです。

また、みんなで話すことで一人の悩みだと思っていたことがそれぞれの自分ごとになり、市に求めるばかりではなく「自分たちでできることはないか?」という話になっていくことで、まさに市民の可能性の広がりを実感されていらっしゃるとのことでした。

 

ナリコマでも意思決定に多様な視点が入るように、男性に偏った意思決定層の多様化を目指しています。そのためにWWOO!プロジェクトでは女性リーダー育成に取り組み、”傾聴と対話”の大切さをみんなで考えたりしています。ナリコマでの取り組みともリンクしたお話しで、改めて対話の重要性を感じつつ、“車座での対話”もぜひ取り入れてみたいなと思いました。

 

 

「できない」 それは法律の問題?常識的に考えて? 

市長に就任される際、職員の皆さんに、「”これできないかなぁ?”ということがあった時に、直感的に無理だと思うことはあると思うが、それは常識的に考えて無理なのか、法律的にアウトなのか、分けて考えてほしい」とお願いされたそうです。

法律的にアウトなことをやろうとは言わないけれど、常識的に考えてできないということであれば、どうにかしてできる方法はないか?を一緒に考えていきたい、という思いからこれを伝えられたことで、職員の皆さんもそこを分けて報告や相談に来られるとのことでした。

このお話しも、たくさんの人が「なるほど!確かに!」となっていました。

「常識的にできない」はもしかしたら思い込みかもしれません。そこを一歩踏み込んで考えるようにすることで、新たな発想が生まれるチャンスになります。

 

「常識を疑え」という言葉がありますが、このように問題を切り分けて考えていくことで、何について考えればよいのかがシンプルになりますね。

髙島市長はお話の中で一切難しいワードは使われず、とてもわかりやすく、そして「これなら実践できるかも!」「ぜひやってみたい!」と思わせるようなお話しのしかただったこともとても印象的でした。

 

その一つに、「記入例を変更する」というものがありました。

 

DE&I推進って 大それたことをしていくこと? ―婚姻届けの記入例を見直しー

日本では、結婚の際、夫か妻のどちらかの姓にしないといけません。選択はできるのに、大多数が「夫の姓」を選んでいます。

芦屋市の記入例を確認すると、記入例も「夫」にチェックが入ってました。これは無意識のジェンダーバイアス(性別に基づく固定観念)を助長してしまっている可能性があるのではないか?見直してはどうか?という話になり、すぐに修正されたとのことでした。

 

DE&I推進といえば、何か大きなことを成し遂げることだ、難しいことだし自分には遠い話。そう思われてしまうこともあるかもしれません。でもそれを阻んでいるのは「アンコンシャスバイアス(無意識の思い込み)」であることが多々あります。みんなの無意識の思い込みを一気に変えることは難しいからこそ、このような小さなところから振り返ったり見直したりを積み重ねることがとても大切だな、と改めて感じました。

 

 

そして、これはダイバーシティ推進室だけがやればいいものではありません。

一人ひとりが「これまでもこうだったから」というところで思考を止めてしまうのではなく、「本当に別の方法はないのか?」を考えることで、DE&Iが進むだけでなく、業務や仕事以外でも、新たな気づきに繋がるのではないでしょうか。

 

ナリコマでも、対話を重ねながら、様々な課題に対して「どうにかしてクリアする方法はないか?」をもっとみんなで考えていける風土にしていきたいと思います!

 

▼ダイバーシティ西日本勉強会の取り組みや講演会の様子が日本経済新聞の記事になりました。ぜひご覧ください!

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF2233A0S4A121C2000000/

 

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