ジャーナルJOURNAL

介護食に込めた想いと、仕組みの開発

介護食に込めた想いと、仕組みの開発

これまでナリコマでは、
クックチルシステムの導入や物販サービスの展開を通じて、
安定した食事提供の仕組みづくりを進めてきました。

その中で一貫して大切にしてきたのが、
「お食事を通じて、ご高齢者の皆さまに生きる喜びを」
という考え方です。

この想いは、ナリコマのすべての取り組みの原点にあります。

「食べている実感」がない食事への違和感

ナリコマが給食事業に参入した当時、
介護食の多くは、お食事をすべてミキサーにかけた形で提供されていました。

栄養価という点では成立しているものの、
「何を食べているのか分からない」状態になってしまっているケースも
少なくありませんでした。

嚙む力や飲み込む力が弱くなった方にとって、
安全な食事であることはもちろん重要です。
しかし同時に、食事は日々の楽しみであり、
「食べる実感」そのものも大切な価値です。

ナリコマではこの点に違和感を持ち、たとえ個別対応であっても、
食材ごとに分けてミキサーにかけるなど、
できる限り彩りや見た目にも配慮した食事提供を行ってきました。

現場の限界と、「仕組みの開発」への取り組み

しかし、こうした個別対応は現場に大きな負担をかけることにもつながります。

施設の厨房では、限られた人数と時間の中で運営が行われています。
その中で細やかな対応を続けることは難しく、
「厨房運営が回らない」という状況に陥るケースも多く見られました。

この課題に対して、ナリコマとして何ができるのか。
お客様の声、現場の声、そして創業時からの想いを踏まえたとき、
「仕組みとして解決する必要がある」と考えました。

こうして、セントラルキッチンを活用した介護食の開発に
本格的に取り組むことになりました。

試行錯誤の先に見えたかたち

開発は決して容易なものではありませんでした。
お客様からのご意見に向き合いながら、改善と改良を繰り返し、
一つひとつ、ラインナップを増やしていきました。

当初は、365日異なる献立で介護食を提供することは現実的ではなく、
短いサイクルでの提供も検討していました。

しかし、同じテーブルを囲む中で、
普通食の方と介護食の方で献立の幅に差がある状態は、
ナリコマが目指す食事の姿ではありません。

何年も、お客様、厨房スタッフ、製造部門が連携しながら取り組みを重ねた結果、
現在では365日、複数の食形態(普通食・ミキサー食・ゼリー食・ソフト食)に
対応した献立を実現することができました。

ナリコマの文化としての「チャレンジ」

この介護食開発の取り組みは、単なる商品開発にとどまらず、
ナリコマの文化そのものにもつながっています。

「まずやってみる」という姿勢は、特定の個人に限ったものではなく、
組織全体に根付いている価値観です。

やってみなければわからないことがあり、失敗から得られる気づきもあります。
その積み重ねが、次の改善につながっていきます。

社歴や年齢に関わらずチャレンジできる風土を大切にしながら、
これからもより良い食事づくりに取り組んでいきます。


▶︎タイトルデザインについて

今回のデザインは、前回の「線」の歩みが繋がり、確かな「面」へと進化した現状をジグソーパズルとして視覚化しました。点と線による試行錯誤の段階を経て、現在は各要素が噛み合い、基盤としての「形」を成しつつある状況を表現しています。しかし、あえて未完成のピースにすることで、今もなお山積する課題に向き合い、現場でブラッシュアップを続ける現在進行形の姿を投影。仕組みとして形になりつつも、さらなる改善や新しい試みを積み重ねていく、現在の等身大の状況を表現しています。

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