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【職場実習の受け入れ】神戸セントラルキッチン

ダイバーシティ推進室の松尾です。

ナリコマには本社をはじめとして、各地のセントラルキッチン・支店や営業所、厨房など、たくさんの拠点があります。
私たちは、一部の職場だけではなく、様々な拠点で障がいをお持ちの方を受け入れる取り組みをすすめています。

今回は、神戸セントラルキッチンでの取り組みをご紹介します。

はじめての職場実習

神戸セントラルキッチン(以下CK)は、2022年にできたばかりの、ナリコマでいちばん新しい工場です。
立ち上げからまだ2年足らずですが、今回、神戸CKとして初めての、職場実習の受け入れを行いました。
実習に来てくれたのは、西神戸高等特別支援学校のKさん。(神戸CKのすぐ近くにある学校です!)
初日はかなり緊張気味でしたが、元気な挨拶が印象的な方でした。
今回、初めて支援学校からの実習を受け入れるにあたり、神戸CKの総務課では、社員2名が事前に障がい者職業生活相談員の講習を受けたそうです。 (私も以前この講習を受けに行きましたが、2日間にわたる講習で、障がいのある方を職場で支援するための基礎的な知識が学べます。)
はじめての受け入れで経験やノウハウが無い中でも、できる限りのことをしようという神戸CKのメンバーの姿勢が垣間見えました。

実習の様子

実習は2週間となかなかの長期間におよびました。
Kさんには、清掃、荷受け、洗浄と3つの部署でお仕事を経験していただきました。
「Kさんに一番向いている仕事はどれだろう」ということを探るために、各部署でいろいろな作業を試してもらったそうです。
私は初日と最終日の様子を見学させてもらったのですが、初日からすごいなと感じたのは、Kさんの作業がとても丁寧なこと。
清掃の実習では、「ここを雑巾がけしてね」と見本を見せてもらうと、「わかりました!」と元気に返事をして、指示された場所を丁寧に、角から角まで、繰り返しても雑になることがありません。
ボタンの位置やエレベーターの操作などは、一度教えられるとすぐに覚えてしまっていました。
(工場の設備は、普段の生活やオフィスワークでは見慣れないものばかりなので、私などはなかなか覚えられないのです)

2週間の実習の最終日には、環境にもすっかり慣れた様子で、仕事も初日と比べると驚くほどスピーディーにこなせるようになっていました。
Kさんのすごいところは、慣れてきてスピードが上がっても、けっして雑にはならないことです。
まわりのスタッフも、「Kさんのおかげでとても助かった」「教えたことをきっちり守ってくれた」と感心していました。

実習を受け入れてみて

実習初日は「荷受け」の作業からはじまりました。
指導を担当してくれたSさんは、まずはいろいろな作業を体験してみて適性を探るために、事前にKさんにお任せできそうな作業を少しずつピックアップして準備してくれていたそうです。
丁寧に指導しながら、時折、「そうです」「いいですね」と、出来ているところを素早くフィードバックされている様子が印象的でした。
説明をきくKさんも、真剣な顔つきで作業に挑戦していました。
実習最終日にも、SさんにKさんの実習についてうかがうと、
「10項目くらいやってみてもらって、最初はいろいろ苦戦することもあったけど最後にはできるようになっていました。
中でも棚卸作業、商品の照合や数字の計算、難しい漢字や英語も問題なく処理できていました。
難しい機材も難なく使いこなしていて安心感がありました」
とのこと。
「実習に当たって、まわりのスタッフには、お客様としてではなく従業員仲間として受けいれて、と伝えていました。みんな親身になって迎えてくれたし、Kさんの人柄もあってすぐに溶け込めていたと思う。
Kさんが全部まじめに取り組んでくれる姿をみて、僕たちも初心に立ち返ることができました」

実習の後半からは、「洗浄」の仕事も経験しました。
食材を入れるカゴの洗浄を主に担当していたそうです。
洗浄での受け入れを担当したUさんは、
「(Kさんは)挨拶がとてもしっかりできる、まじめな方。 カゴの洗浄や、キャリーを運んだり、少しだけ機械での洗浄も担当したりと、こまごまとした業務をお願いしました。
Kさんは、丁寧に教えたら教えたとおりにできる。
教えたとおりにきちんと洗うってなかなかできることじゃありません。
ステンレスバットはうちのスタッフが洗うよりもきれいになっているくらいです。
あとはスピードさえあればもっと貢献できると思います。
自分たちももっと丁寧にやろうかなとか、決められたことをしっかりやるということ、Kさんから学んだ部分でした。」
同じく洗浄の別フロアでKさんをフォローしてくれていたSさんは、
「僕たちが使っているいろんな機材に興味をもってくれて、たとえばエラーが出ても興味津々の様子でした。
とにかく元気で、わからないところはきちんと聞きに来てくれました。
もし次の機会があるなら、ぜひ別の季節も体験してほしい。僕たちの仕事は、季節によって違う大変さがあるから」
と話してくれました。

受け入れを通じて学んだこと

総じて感じたのは、神戸CKのみなさんが入念に準備をして、丁寧にフォローをされていたことです。
「わからない、やったことがない、だからできない」のではなく、「初めてだから、できる限りの準備をして、どうやったらいいかを考える」。
これって、障がいをお持ちの方の受け入れだけでなく、あらゆる場面で必要なことですよね。
神戸CKの仕事に対して真摯に向き合う姿勢にあらためて感銘を受けました。
また、実習を受け入れた現場の社員のみなさんの、「Kさんの姿に却って学ばせてもらった」というコメントも非常に印象に残っています。
Kさんの誠実な仕事ぶりは、私たちにもたくさんの気づきを与えてくれました。

Kさん、2週間の実習、お疲れ様でした。
そして、ナリコマに実習に来てくれて、本当にありがとう!

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