上都賀総合病院
急性期・回復期病院今回お話をうかがった上都賀総合病院 栄養課の横田さまは、給食業界全体の働き方について、働く人への負担を深刻に感じていました。特に介護食は調理スタッフの負担が大きく、調理スキルによるクオリティの差や、スタッフが休むと介護食が調理できないなどの問題もありました。ナリコマの導入で、介護食のクオリティとスタッフの負担軽減の両方が向上できたとお話しくださいました。
導入の背景
病院だけでなく、給食業界においては人員不足の問題は、深刻化しています。土日の休みが少なく、365日の交代勤務であり、早朝の勤務もあります。さらに、体力を使う仕事の割に給料がそこまでよいとも言えません。新卒で雇用した社員やパートが数年で辞めるなど離職率が高いため、残された職員の残業が増えるなどの問題がありました。
選んだ理由
私は20年前、クックチルシステムを導入した別施設で介護食を提供していました。あの当時は、他の施設にはない安全な食形態で栄養価の高い介護食を目指していました。
その後、現在の施設でナリコマの介護食に出会いました。嚥下調整食の物性評価項目である「硬さ」「凝集性」「付着性」において学会分類の段階別に配慮されており、その調理技術に驚かされました。そして、一番調理に手間が掛かり、時間がとられる介護食を調理済み食品へ切り替えて、人員不足を解消することを決断いたしました。
導入後の効果
介護食調理は、通常の調理後にミキサーで攪拌してゲル化剤・とろみ剤にて固形化するため、現場で働く調理スタッフに大きな負担がかかっていました。調理スタッフによってはいつもと同じ形態や味が再現できないなどの問題もありました。しかし、ナリコマの調理済み介護食を導入することで、いつでも同じ形態の食事提供が可能となりました。
また、クックサーブの場合、調理スタッフが休むとお食事を提供できなくなりますが、ナリコマさんの調理済み介護食があれば毎日介護食を提供することができます。調理のいらない介護食があるのでスタッフの休日も安心して確保できるようになりました。1.3人の人員補充となるため、調理スタッフの休日が増えました。
ナリコマさんの調理済み食品を利用して、給食提供をマニュアル化すると、食材調理時の手間・時間が減り、調理に出る食材廃棄も減らすことができます。結果、調理スタッフの残業減や休日増、厨房設備の管理・光熱費の節約になるため、ナリコマさんの調理済み食品の導入は、総合的に見てコスト削減になりました。
実際の給食現場では、調理スタッフの経験年数によって嚥下調整食2-1~4までの全部を揃えられず、いつも同じ食形態が提供できないことも悩みの一つでしょう。ナリコマさんの調理済み介護食を取り入れて調理工程をマニュアル化すれば、多様な摂食嚥下障害患者さんへの食形態対応が可能となります。そのうえ、調理スタッフの負担が減り、その時間を利用して、常食メニューの幅を広げたり、患者さんに合わせたきめ細やかな対応ができたりと、品質の向上にもつながります。
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朝食及び嚥下調整食の一部においてクックチル方式を導入することで大幅な調理工程の短縮に繫がりました。嚥下調整食を導入したことで嚥下機能低下の患者様に対して学会分類に準じた食事の提供が可能となりました。