「コロナで厨房が止まった日」──ホテル調理から“食の安定職”へ。現場リーダーになった僕の転職ストーリー

「ホテルの厨房が、コロナで完全に止まった」
あの日感じたのは、不安よりも、終わりのない無力感でした。「食の仕事は好き。でも、この先も続けていけるのか?」そう思いながら、“安定して食に関われる仕事”を探してたどり着いたのが、ナリコマ九州工場。
今回ご紹介するのは、ホテル調理から工場の包装課リーダーへ転身した六田さんのリアルな転職ストーリーです。「工場って黙々と流れ作業だけでしょ?」と思っていた六田さんが、“自分の頭で考え、仲間と連携しながら動く現場”で、未経験からリーダーへと成長していくまでの5年間。飲食業界・ホテル業界からの転職を考えている方にこそ、ぜひ読んでいただきたい記事です。
◆インタビューに答えてくれた社員
六田 一貴:製造本部 九州工場 包装課 担当課長/2020年中途入社
前職はホテルの調理職。コロナ禍を機に「安定して食に関わる道」を探し、2020年にナリコマへ転職。九州工場のオープニングメンバーとして立ち上げを支え、現在は包装課の担当課長として現場をまとめる。
趣味:自転車でのんびり遠出しながら、気になる飲食店を見つけるのが楽しみです!
仕事のモットー:「一つ一つを丁寧に確実に」
食の安定性に惹かれて、ホテル業界からナリコマへ
——前職の業務内容と、ナリコマへの転職のきっかけについて教えていただけますか?
前職はホテルの調理で働いていました。きっかけはコロナで、もう完全休業状態だったんです。営業はしていましたが、パーティーや結婚式がない状態で、国から手当は出ていたものの「コロナがいつ収まるかわからない、このままだとやばいな」と感じていました。そこで、コロナのような非常事態でも強いであろう職に興味が出てきて、探すようになりました。自分の調理経験も活かせる仕事として、給食業界にたどり着いたという流れです。
——ナリコマ以外にも何社か受けてらっしゃったんですか?
いえ、実はナリコマだけです。調べている中でちょうどタイミングよく求人を見つけて、そのまま応募、内定をいただきました。
調理経験があっても驚きの連続。ホテルとは全く違う“大量調理のリアル”と研修のありがたさ
——ホテル調理とナリコマの仕事の違いに戸惑いはありませんでしたか?
ありました。正直、想像以上に違いましたね。たとえば、ナリコマでは大量調理のために機械を活用しますし、ホテルとは釜の使い方ひとつとっても全然違います。ホテルでは出汁を取るくらいでしたが、こちらでは炒め物にガンガン使うんです。設備も、調理の考え方も、すべてが新鮮でした。
——工場勤務未経験での入社ですが「これは助かった!」と感じた制度や研修はありましたか?
はい、入社してすぐの広島工場での研修ですね。入社するタイミングが九州工場の稼働直前だったので「行かなくても大丈夫」とは言われたのですが、私は「稼働中の広島工場を見てみたい」とお願いしました。広島では1ヶ月間、調理の全工程を回らせてもらいました。切り場(事前仕込み)、当日仕込み、食材をパックにつめる充填、洗浄といった全ての部署を経験したんです。1つの部署にいる期間は短かったので、最初は「これ全部覚えるのか」と不安も感じましたが、全体をパッと見ることができたのは非常に助かりました。
——工場勤務に対して“黙々と作業するイメージ”を持っている人も多いですが、実際どうでしたか?
黙々と作業する部分もあるのは確かですが、何も考えずにやる仕事ではないですね。「前の工程の人がどうすればやりやすいか」「後ろの工程の人が困らないようにするには?」そうやって周囲を考えながら動くことが、チーム全体をスムーズにします。ちょっとした心遣いが、現場の連携をつくっていると感じます。
包装課スタッフの1日って?未経験でもイメージできる、ある1日の流れ
——包装課の1日の流れについて教えてください
九州工場では、包装課スタッフが複数の包装機をチームで分担しながら、製造現場を支えています。未経験の方でも働くイメージがしやすいように「10:30出社〜19:30退社」の1日を例にご紹介しますね。
◆ 10:30 出社/包装作業スタート
施設からの発注数が確定し、担当スタッフが順次出勤してくる時間帯です。まずは調理から上がってきた商品を確認し、「どの商品を先に包装するか」「後回しにできるものはあるか」などを判断。チームで手分けして、それぞれの包装機に分かれて作業を進めていきます。
◆ 14:00 休憩(交代制)
現場の状況を見ながら、交代で休憩(社員食堂で昼食)に入ります。スムーズな作業を保つためにも、声を掛け合いながら休憩のタイミングを調整します。
◆ 15:00 進捗確認・人員調整
作業が順調に進んでいるか、各機械の担当者に状況を確認して回ります。もし遅れがある場合は、他ラインからの応援要請や人員の再配置など、柔軟な対応が求められる時間帯です。
◆ 18:00 包装作業終了 → 清掃・翌日の準備
当日分の包装作業がおおよそ終了する時間帯です。各機械や作業場の清掃を行い、翌日使用する備品の準備や確認作業にも取りかかります。
◆ 19:30 退社
最後にその日の作業に抜けや漏れがないかをチェックしてから退社します。丁寧な締めくくりが、翌日の作業のスムーズさにもつながります。
「安心して働ける場所」って、こういうこと。人間関係も、会社の安定性も、ここにはある
——人間関係やチームの雰囲気について教えてください。
最初の頃は広島工場から応援に来ていた先輩たちに、たくさん助けてもらいました。分からないことがあっても聞けばすぐ返ってくるし、忙しい時間帯でも「あとでちゃんと説明するから」とフォローしてくれる。そういう“聞きやすさ”があるのがありがたかったです。
——ナリコマで長く働く魅力や、どんな人が活躍できると思いますか?
コロナ禍でも売上は落ちなかったですし、今の物価高のなかでも成長を続けているのがナリコマのすごさだと思います。「必要とされ続ける会社」だと日々実感しています。
「工場だから黙々と何も考えずにやればいい」という感覚で来ると、ちょっと違う、と伝えたいですね。単純な作業だろうと考えている人もいますが、ナリコマの工場は機械化されている部分もありますが、それだけではありません。「自分で考えることもありますし、作業も自分の実力をもっと出せる場である」という認識で来てもらった方が良いですね。工場だからといって「1つのパーツになって歯車として動けばいいだけ」という感覚はもってほしくないですね。
——ナリコマ九州工場の魅力とは?
一番の魅力は、人間関係ですね。ギスギスしてるとか、部署間で話がしづらいといった感覚はないですね。管理職同士も同年代が多く、横のつながりも強いので。
求職者へのメッセージ:自分も最初は不安でした
——最後に、求職者の皆さんに向けてメッセージをお願いします。
僕自身、転職する時はすごく不安でした。「工場ってどんな感じなんだろう」「調理経験って活かせるのかな」って。でも入ってみると、ちゃんと“自分が活躍できる場所”があるんです。ナリコマは、ただ与えられた作業をこなすだけの職場じゃありません。どうやったら次の工程がやりやすくなるか、自分で考えて、動いて、仲間とつながっていく。そういう“ちょっとした気づき”が、ちゃんと評価される会社です。僕も最初は未経験。でも「不安があるからやめとこう」じゃなくて、「一歩踏み出せば、道は開ける」と信じて、思い切って挑戦してほしいです。お待ちしています。
編集後記(九州エリア採用担当より)
六田さんは立ち上げメンバーとして右も左も分からない状態からスタートして、少しずつ現場を覚えて、今では包装課をまとめる頼れる存在に。でも、立場が変わっても、人柄はずっと変わらなくて。困っている人がいたら、さりげなく声をかけて、いつの間にか、みんなが安心できる空気をつくってくれている、そんな方です。ナリコマは、目立たなくても、誰かのために動ける人が評価される会社です。長く働ける場所を探している方には、きっと合うと思いますよ。
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関連リンク
(製造本部のインタビュー記事はこちら)