病院や介護施設を含む給食現場では、近年の課題解決に向けてICT活用を望む環境が増えてきています。この記事では、給食現場でICTを活用するメリットとあわせて、従業員の教育研修に役立つ、ICT基礎研修・ICT機器導入研修・DX研修の設計のコツを解説します。給食業務のICT活用やICT関連の研修設計をご検討中の際にはぜひご参考ください。
目次
給食業務におけるICT活用のメリットとは?
ICTは「Information and Communication Technology」の頭文字を取った用語で「情報通信技術」を意味しています。デジタル化されたデータやデータを扱う技術や機器などは「IT(Information Technology)」として包括的に表されますが、それに対して、ICTはデジタルデータをインターネットなどを通じて伝達する技術のことを指しています。ITに通信が加わったところが特徴で、主に伝達に視点が当てられた用語です。まずは、ICTが給食現場で必要になった背景や、ICTの活用で得られる利益や可能性について振り返ってみましょう。
IT・ICT活用が給食業務に必要となった背景
近年では、病院や介護施設の給食運営をはじめ、給食業界全体における人手不足問題が深刻な状態です。人手不足により自社で給食業務をこなせない場合には、他社に給食業務を外部委託する方法があります。しかし、給食会社自体もまた人手不足や人件費高騰の課題を抱えており倒産するケースがあるため、外部委託で解決すると言い切れないのが現状です。
ITやICTの活用は、こうした給食業務における人手不足課題の解決策の一つとして注目されるようになりました。ITやICTが注目されると共に、給食業務をサポートするシステムもさまざまに開発されています。

IT・ICT活用が給食業務に与える利益と可能性
IT・ICT活用は給食業務に限らず、人的な業務負担の軽減に役立つ可能性がさまざまにあります。厚生労働省の「令和4年版厚生労働白書-社会保障を支える人材の確保-」の中でも、ロボット・センサー・ICTの活用により、医療や福祉の業務効率化やサービスの質を向上させて労働環境を改善することの必要性が提示されています。
IT・ICT活用等で生み出された時間を、より力を入れたい業務や研修の実施に使えば、キャリアアップの仕組みの構築にもつながります。これにより、仕事のやりがいが高まることや人材が定着することなども期待されています。
給食業務においては、システムやツールの活用により、食品の在庫の自動管理や異常の検知などが可能となり、人為的なミスを防げるメリットがあります。また、複数の施設分の食材をまとめて発注したり、個々のアレルギー情報を登録し担当者がすぐに確認できるようにしたり、といったことも可能です。献立管理や栄養管理などの業務効率化も図ることができ、利用する機能によってさまざまなメリットが期待できます。
ICT基礎研修を設計するコツとは?
ICTを活用した業務改善には、まず従業員にICTを理解してもらう研修の設計から始めるのが良いでしょう。ITやICTの知識が全くない従業員もいることを想定し、基礎研修はITやICTに関する基礎知識などのごく簡単な内容から始めるのがおすすめです。基礎研修の設計のポイントは下記の3つです。
- 簡単な知識から提供する
- 受講者の知識のレベルを意識して研修を構成する
- 実践的な内容にも触れる

ITやICTの簡単な内容から理解してもらうことで、業務に取り入れる際に抱かれやすい苦手意識を軽減させるのに役立ちます。初級から中級など、複数回の研修を経て段階的に構成するのもわかりやすい方法の一つです。基礎研修では知識を身に付けることが主ではありますが、実際に業務にどのように活かせるか、ICT活用によってどのようなことができるかなどの実践的な内容に触れたり、実際にパソコンを操作してみたりするのも良いでしょう。
研修方法では、自社で研修内容を構成するほかに、外部のサービスが提供する研修を取り入れる方法もあります。外部のサービスを利用する場合は、会場型とインターネットによる通信型の開催スタイルの違いがあるため、従業員が参加しやすい方法を選択しましょう。eラーニングのスタイルなら、個々の空いた時間に取り組んでもらうことも可能です。
直接的に役立つICT機器導入研修
ICTを活用するためには、ICT機器を使いこなせることも必要です。ICT機器になじめずに業務効率化を妨げるケースもあるため、ICT研修にはICT機器の導入研修も組み込んでみましょう。ICT機器に慣れることで、直接的に業務に役立ちます。ICT活用ではセキュリティ対策が欠かせないため、実用的なICT機器導入研修ではセキュリティ対策についても学習できるプログラムだとなお良いでしょう。
ICTは、導入現場によって個々の環境が異なります。例えば、病院の場合には電子カルテの使用やオンライン診療、介護施設の場合にはセンサーを用いた見守りシステムやインカムを使用した情報共有などがあるでしょう。各現場によって使用するICT機器が異なるため、研修では実際に活用する機器について詳しく掘り下げることもポイントです。

給食現場のICT活用では、給食管理システムの利用による献立管理、発注処理、食札やアレルギー情報等のデータ管理などのほか、配膳ロボットやニュークックチルシステムに伴う再加熱カートの使用などがあります。ICT機器導入研修では、こうした個々の現場で使用する機器の操作方法を習得できるように丁寧に教えましょう。
ICT機器導入後はトラブルが起きることもあるため、トラブル対応研修も必要です。全従業員に対するトラブル対応研修が難しい場合は、ITやICTに精通している職員やリーダーを配置して別に研修を行うのも方法の一つです。
ICTのメリットをより活かすためのDX研修
DXは「デジタル・トランスフォーメーション」を意味する用語で、デジタル技術によって環境やサービスを変革させることを指しています。DXは、ITやICTの活用の先にあるステップであり、業務やサービスを「変革する」ことが特徴です。例えば、給食業務をICT活用によって新しいシステムに生まれ変わらせたい、といった場合にはDX研修に視野を広げるとより役立つでしょう。

DX研修を行うと、ICTに特化した知識や技術だけでなく、業務全体の流れや環境を変えていくことを共有できるため、ICT活用の必要性の理解をより促したり、コミュニケーションの活性化で足並みがそろいやすくなったりするメリットがあります。DX研修についても、全従業員を対象に行う際には、わかりやすい基礎知識から始めて具体的な活用例などを盛り込むと良いでしょう。実践的なデジタル技術の習得はICT機器導入研修で主に解説し、DX研修ではDXを取り入れる際の考え方に視点を当てて解説するのも方法の一つです。
ナリコマは給食DXに取り組んでいます!

ナリコマでは、厨房業務のDX化を推進し、病院や介護施設の給食現場で抱える課題解決に取り組んでいます。単なるデジタル技術の活用ではなく「利用者一人ひとりに寄り添う個別性の高いサービス」を目的に、さらなるサービスの質の向上を目指しています。
ナリコマのクックチルやニュークックチルを活用すれば、調理や盛り付けの業務の効率化が期待できます。また、デジタル技術による事務負担の軽減と厨房業務の安定化をサポートいたします。
ナリコマは、病院や介護施設の人手不足や多様化のニーズに対応する生産体制が整っています。内部開発による独自システムで顧客や献立等のデータを整備しており、AIを活用してシステムを構築し、給食現場の負担軽減だけでなく患者さまや利用者さまの満足度アップにもつなげます。
クックチル活用の
「直営支援型」は
ナリコマに相談を!
急な給食委託会社の撤退を受け、さまざまな選択肢に悩む施設が増えています。人材不足や人件費の高騰といった社会課題があるなかで、すべてを委託会社に丸投げするにはリスクがあります。今後、コストを抑えつつ理想の厨房を運営していくために、クックチルを活用した「直営支援型」への切り替えを選択する施設が増加していくことでしょう。
「直営支援型について詳しく知りたい」「給食委託会社の撤退で悩んでいる」「ナリコマのサービスについて知りたい」という方はぜひご相談ください。
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