近年、生成AIは医療や介護の現場でも注目され、さまざまな活躍が見られています。この記事では、生成AIが業務効率化に役立つ理由やDX推進との関係性について触れながら、給食業務にどのように活かせるのかを紐解いていきます。AIはメニュー開発や発注管理にも役立つため、給食業務の課題解決にぜひご参考ください。
目次
生成AIは医療・介護現場でどのように役立つ?
医療や介護の現場で人手不足の課題が深刻化する中、近年では生成AIの活躍がさまざまなところで取り上げられています。人手不足の課題解決が難しい場合は、現状の人員で業務をこなしていけるように業務の効率化が必要です。生成AIは、業務効率化に役立つだけでなく業務の品質向上も期待できることから、単にトレンドとしての注目にとどまらず、なくてはならない存在になりつつあります。ここではまず、生成AIの活躍のポイントについて解説します。
生成AIとは?従来のAIとの違い
生成AIは、テキストや画像、動画、音声などのさまざまなコンテンツを自動生成できる人工知能です。従来のAIは、すでに学習したデータを元に分析したり予測したりして提示するのに長けていました。生成AIは、学習した情報だけでなく自ら学習することも踏まえ、新しい考えを創造することができます。この“新しく生み出す”という性質が生成AIで注目される特長です。今まで人間にしかできないとされていたことを生成AIができるようになったことで、業務におけるさまざまなサポートが期待できます。
DX推進で活躍する生成AI
DXは「デジタル・トランスフォーメーション」を意味する言葉で、デジタル技術を活用して業務のあり方を見直し変革する取り組みを指しています。業務効率化にとどまらず、新しい仕組みなどを構築するところがポイントです。また、企業においては競争力を高めることも重要視されます。
DXがさまざまなところで推進される中、従来のAIでは市場変化に対応する力などにおいて不十分な部分が目立つようになりました。新しい価値を生み出すことがDXにとってのポイントですが、競争力を高めるうえではスピード力も必要になります。生成AIは、新しいアイデアをすぐに生み出すことができるため、DX推進においても注目されるようになりました。生成AIを上手く使いこなすことで、スムーズなDX推進に役立ちます。

生成AIが解決できる人手不足の課題
人間のように新しい考えを創造することができる生成AIは、人間のパートナーやアシスタントとしての働きも期待されています。業務内容にもよりますが、今まで人が行ってきた作業を任せられる範囲が増えれば、近年の人手不足の課題解決にも大いに役立つ可能性があるでしょう。
例えば、生成AIにコンテンツを制作してもらえれば、コンテンツのためのアイデアを生み出す時間すらも節約できます。専門的な知識が必要な業務も、生成AIの力を借りれば、特別な知識を持ち合わせていない人でも専門業務を行える場合があります。
医療・介護現場での生成AIの活用例
生成AIは、医療や介護の現場でもさまざまに取り入れられてきています。例えば、医療では、電子カルテを自動で作成したり、電子カルテのデータから医療文書を自動で作成したりする取り組みが生成AIによって行われています。生成AIを活用しながら医療文書作成の大幅な業務効率化に成功し、医師の業務時間を約20%削減できた例も挙げられています。
また、介護では、ケアプランの作成を生成AIに手伝ってもらうことなどが可能です。生成AIを活用したケアプラン作成の検証では、本来ならケアプランの作成に取り掛かってから翌日に持ち越してなお半日以上かかる作業を、その日のうちに終わらせることができた例があります。
給食業務のDX推進による業務効率化への期待
病院や介護施設の給食業務は、近年深刻な人手不足に陥っています。給食業務においても、AI等を活用しDX推進を進めることで業務効率化につながり、人手不足の課題解決の糸口になるでしょう。例えば下記のような作業の自動化によって業務効率化が期待できます。
- 献立作成
- 個々の栄養管理・アレルギー管理
- 発注・食数管理
- 食材の在庫管理
- 食札管理
- 帳票作成
これらの作業は、給食管理システムを活用することで効率良く行うことができます。また、事務的な作業の効率化や自動化だけでなく、調理ロボットを使用して、食材を切ったり炒めたりといった一部の調理自体を自動化することも可能です。

新調理システムの一つであるニュークックチルシステムでは、調理した食事の温め作業を自動化することができます。ニュークックチルは、食材を加熱調理したのち急速冷却し、盛り付けまで行ってからチルド保存しておき、専用の再加熱機器を使って提供前に自動で再加熱するシステムです。
ニュークックチルの加熱調理には、スチームコンベクションオーブンを使用することもよく見られます。このスチームコンベクションオーブンにも、AIによる調理時間の自動補正機能が搭載された機器などがあり、こうした加熱機器においてもAIは活躍しています。このように給食業務では、さまざまな部分にDX推進の可能性があるのです。
生成AIを活用したメニュー開発
生成AIを活用したメニュー開発は、給食業界だけでなく一般の飲食店も含め広く注目されています。食事のメニュー開発が困難になる原因には、例えば下記のような状況が挙げられます。
- メニューがマンネリ化する
- 新しいアイデアを思いつかない
- 食べる人の需要に合わせる必要がある
- 予算内で作れる内容にしなければならない
これらは、食事を提供する側として、業態を問わずしばしば抱えやすい課題と言えるでしょう。生成AIには、今までの情報を分析しながら新しいアイデアを生み出す強みがあるため、上記のような課題解決にも効果が期待できます。例えば、限られた食材からメニューを考案することや、季節にちなんだメニューの開発などを生成AIがサポートしてくれるでしょう。
病院や介護施設の献立作成と相性の良いシステムを選ぶ
病院や介護施設では、一般的な飲食店と異なり、患者さまや利用者さまが毎日食べる食事のため、飽きのこないメニューが望まれます。さらに、栄養価を満たし、禁食やアレルギーに注意することも必要です。そのため、生成AIを活用した献立作成システムや給食管理システムを選ぶ際も、病院や介護施設の給食に適したシステムを選ぶことを意識してみましょう。
近年では、物価高騰も見過ごせない要素となっているため、給食管理システムでは原価管理ができる機能も役立っています。現在の食材価格を参考にするだけでなく、価格変動の予測も踏まえた献立作成システムなども考案されつつあるため、将来的にはこうしたツールの発展で献立作成の負担がより軽減される可能性があるでしょう。

生成AIを献立作成に使用するメリットとデメリット
生成AIの使用では、栄養価や品数、原価、などのさまざまな条件を指定して献立を作らせることが可能です。こちらが指定した条件に沿って膨大な情報を処理し、最適な献立のアイデアを提供してくれることで大幅な業務効率化が期待できます。数日かかっていた作業を数時間に短縮できることも不可能ではありません。
しかし生成AIでも完璧な献立を常に作成するのが難しいケースがあり、数多くのルールを指定しても100%満たせない場合もあります。よくできているように見えるけれど、実際にはそのまま使える献立ではないケースもあるため、生成AIの使用では上手く使いこなすコツを見出すことも必要になるでしょう。業務効率化につなげるためには、こうした生成AIの特徴をデメリットも踏まえて理解し、自社の需要をなるべく満たしながら使いこなしやすいシステムを選ぶこともポイントです。
AIを活かした発注管理のメリット
献立作成に伴い、発注管理は給食の提供で必要不可欠です。発注管理は、食材の量だけでなく、業者ごとの発注や複数の施設を運営している場合には施設ごとの発注など、手間のかかる作業になりがちです。発注管理にAIシステムを取り入れることで、業務効率化はもちろん、人為的ミスの軽減にも役立つことがあります。

給食管理システムには、発注管理機能が設けられていることが多いものの、機能はシステムによって違いがあります。例えば、廃棄率を加味できる、仕入れ先の管理ができる、納品日の自動設定ができる、複数施設の発注量を合算できるなど、個々の機能の中でもそれぞれ得意とする内容が異なります。日頃の発注管理で課題を感じている部分をあらかじめ洗い出しておき、課題解決につながる機能を多く備えているシステムを選ぶと、より業務効率化に役立つでしょう。
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