介護食作りは、調理の手間や人手不足の影響で、病院や介護施設の厨房業務を圧迫する悩みとしてよく挙げられています。介護食作りそのものが大変であることとあわせて、近年の人手不足の悩みは委託給食にしても簡単には解決が難しくなっています。また、ミキサー食などに形を変えることにより、栄養価が下がる、まずいと言われる、といった事柄も悩みの要因です。
今回は、大変さを極める介護食作りにおいて、その課題の背景を紐解きながら、クックチルによって簡単においしい食事を提供できるメリットや、ナリコマのクックチルサービスを導入した施設さまのお声をご紹介します。
目次
厨房業務を圧迫する「介護食作り」
高齢になると歯の力や嚥下機能が低下しやすくなり、次第に通常の食事が食べづらくなることがあります。噛みにくい、飲み込みづらい、という食事は、誤嚥などのきっかけとなるため注意が必要です。また、こういった状態は加齢に限らず、病気によって嚥下能力が低下することでも起こり得ます。
介護食は、高齢になったときや病気を患った際にも、安全に食事を楽しむために役立つ食事です。しかし、同時にさまざまな課題も抱えています。病院や介護施設では、介護食にまつわる課題や解決策が日々取り上げられていますが、なぜ介護食作りは多くの課題を抱えてしまうのでしょうか。
介護食作りはなぜ大変?

介護食は、ただ一律でやわらかく仕上げれば良いのではなく、食べる人の噛む力や飲み込む力に合わせた状態にする必要があります。「硬いものは食べにくいけれど、普通に飲み込める」という方と、「食材が小さくても食べづらく、水も飲み込みづらい」という方では、食事の形状は大きく異なるでしょう。そのため、それぞれの人に合わせた個々の食事を用意しなければなりません。
また、介護食は通常の調理よりも、細かく切ったり、すり潰したり、加熱時間を長くするなどのさまざまな工夫が必要になります。それによって見た目が崩れてしまうため、さらにおいしく見せることも大切です。また、塩分を控えたり、栄養バランスを整えたりといった、食べる方の健康や栄養状態を考えることも外せません。
このように介護食作りは手間がかかることから、一食分を介護食にするだけでも30分〜1時間程度余計に時間がかかることがあります。キユーピー株式会社が行った「介護にまつわる意識調査」では、フルタイムで勤務しながら介護をしている方は、調査対象全体と比較して、やわらかい食事やとろみを調整した食事の購入割合が高いことがわかりました。病院や介護施設という多くの方が利用する現場で、それぞれの方に合った食事を用意することは非常に大変なことなのです。
参考:PR TIMES「介護にまつわる意識調査」結果報告 就業状況にかかわらず広がる介護食品ニーズ 中でもフルタイム勤務のビジネスケアラーに顕著な傾向 2025年
人手不足が厨房業務のさらなる負担に
病院や介護施設の介護食作りが大変になる理由には、近年の厨房業務における人手不足も影響しています。介護現場では人手不足の問題が深刻化しておりますが、調理や食事の提供に時間がかかることから全体の業務が圧迫され、新しい職員が入っても負担の大きさから早期に退職してしまうという悪循環もあるようです。委託給食にしても委託先の職員が足りない、病院においても調理員が足りない、といった現状があり、人手不足は介護食作りの負担につながっています。
栄養価を満たす介護食作りは難しい?

介護食は、食べやすさを優先させるために調理工程が増えることで、栄養価が低下しやすいという課題があります。食べやすさの度合いによって、きざみ食やソフト食、ミキサー食、ゼリー食、ムース食などがありますが、食材を刻む回数を増やしてただ小さくするだけなら栄養価に大きな変化はありません。しかし、水分をさらに加えて流れるような状態にするミキサー食になると、加水の影響で栄養価が下がりやすくなる問題が発生します。
例えば、嚥下調整食別のビタミンB1の含有量を比較した調査研究では、常菜食、ソフト食、ミキサー食、ムース食の順にビタミンB1含有量が減少していることが示されています。ソフト食は常菜食の含有量の約4割が失われており、ミキサー食では損失率が94%、ムース食では検出されない、という結果が挙げられました。
ミキサー食は、ミキサーの刃がしっかりと回るように、適度な水分を加える必要があります。しかし、そのまま水分を加えるだけでは味が薄まるのが難点です。また、全体の量も増えてしまうため、食べ切れないと摂れる栄養が減ってしまいます。
そのため、ミキサー食作りでは、水分をできる限り減らす、献立の味付けを調整する、栄養補助食品をプラスするなどの、おいしく仕上げて栄養価もキープするための工夫がさまざまに行われています。
介護食で注目のクックチルとは?
「クックチル」は、食品を加熱調理してから、急速冷却してチルド保存を行い、食べる際に再加熱して盛り付ける、という調理方式の名前です。日常の調理で行われる作り置きとは違い、厳しい温度管理の下で作られ保存されるため、安全性が高まっています。調理済みのクックチル食品を利用すれば、厨房現場では温めや盛り付けなどの作業だけで食事を提供することが可能です。クックチル食品の種類には介護食もあるため、病院や介護施設でも注目が集まっています。
ナリコマのクックチルは介護食にも対応!

ナリコマのクックチルには、普通食・ソフト食・ミキサー食・ゼリー食、の4形態があります。365日サイクルの献立では普通食と横並びで提供できるため、同じ味わいの食事を、それぞれの方の身体機能に合わせて提供することが可能です。
- 普通食:咀嚼力レベル【高】
- ソフト食:咀嚼力レベル【中】歯茎や舌で食材を潰すことができる方へ
- ミキサー食:咀嚼力レベル【低】少ない量でも栄養を補いたい方へ
- ゼリー食:咀嚼力レベル【低】むせることが心配な方へ
ミキサー食は、栄養を保ったままおいしく作るのが難しいといわれますが、ナリコマのミキサー食は特殊な機器で調理しているため、水や出汁で薄めることなくペースト状に仕上がっています。そのため、味わいはそのままに、少量でも十分な栄養を摂ることが可能です。また、低栄養予防に向けて、エネルギーアップに役立つMCTオイルも使用しています。
ナリコマのクックチル導入施設さまの声

介護食作りの手間が解消した!
介護食の調理によって現場の調理スタッフに大きな負担がかかっていた状態で、ナリコマのクックチルサービスを導入していただきました。いつも同じ形態や味の食事が再現できないというお悩みを抱えている中で、ナリコマのクックチル介護食によって、いつも同じ形態の食事提供が可能になったとのことです。
導入施設さまからの声
- ナリコマの介護食の調理技術に驚かされました。
- スタッフの休日も安心して確保できるようになりました。
- 総合的に見てコスト削減になりました。
介護食の味に満足した!
普通食をアレンジして介護食作りに取り組まれていたところ、味の薄さやカロリー減の悩みへとつながり、おいしい介護食の提供を目指される中でナリコマのクックチルを導入していただきました。介護食にもカロリーが十分にあることや、ソフト食やゼリー食も形を整えて常食に近付けられること、出汁の効いた味わいでおいしいことなどで、ご満足いただけたとお伺いしています。
導入施設さまからの声
- 第一に、味に満足できました。
- 崩れても再形成できる点が、職員から良い反応を得られています。
- ミキサー食も含めて介護食の彩りも豊かでした。
介護食の栄養価が担保できた!
物価や人件費の上昇などの業務環境や、介護食作りの加水によって栄養価の低い食事になってしまっていることなどにお悩みを抱えている中で、ナリコマのニュークックチルを導入していただきました。ナリコマの加水をしない介護食によって、しっかりした味わいと栄養価を保つことができ、利用者さまからもおいしいと仰っていただけたとのことです。
導入施設さまからの声
- 調理の際に加水しないので、栄養価が担保でき大変魅力的でした。
- ソフト食、ゼリー食、ミキサー食の区別がしっかりしていました。
- 普通の感覚であたたかいものをお出しできるメリットがあります。
介護食作りの負担減はナリコマにご相談ください
今回は、介護食作りの大変さとクックチルによる解決策をご紹介いたしました。厨房業務の圧迫や介護食作りで悩まれている施設さまはぜひ一度、ナリコマのクックチルをご検討ください。まずは現状を詳しくお伺いしそれぞれの問題に対して最適な解決策をご提案いたします。お食事では試食会も設けておりますので、実際に体験していただいたうえでご検討することが可能です。
まずは無料相談からお気軽にお問い合わせくださいませ。
ご相談はこちらからお待ちしております。
クックチル活用の
「直営支援型」は
ナリコマに相談を!
急な給食委託会社の撤退を受け、さまざまな選択肢に悩む施設が増えています。人材不足や人件費の高騰といった社会課題があるなかで、すべてを委託会社に丸投げするにはリスクがあります。今後、コストを抑えつつ理想の厨房を運営していくために、クックチルを活用した「直営支援型」への切り替えを選択する施設が増加していくことでしょう。
「直営支援型について詳しく知りたい」「給食委託会社の撤退で悩んでいる」「ナリコマのサービスについて知りたい」という方はぜひご相談ください。
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食形態の変更はQOLに影響あり!工夫を凝らして高齢者の「食べる楽しみ」を支えよう
咀嚼機能や嚥下機能が低下した高齢者は誤嚥などの危険性があるため、食形態を調整した食事にする必要があります。主な種類としてきざみ食・ソフト食・ムース食・ミキサー食・ペースト食・流動食などが挙げられますが、安全性の確保と引き換えに、食欲が低下してしまうケースもよくみられます。
食欲低下は食事量の減少につながり、低体重・低栄養のリスクも高まってしまうのです。低体重・低栄養はフレイルなどを発症するきっかけとなり、QOLを著しく低下させます。高齢者のQOL向上を重視する介護施設では、単に食形態を変更するだけではなく、「食べる楽しみ」を維持する工夫も必要です。次のような点を心がけ、高齢者の豊かな食生活、QOLの維持・向上を目指しましょう。
・五感を刺激する
・本人の嗜好や希望に応える
・季節や行事にあわせた演出をする
・共食の機会を設ける -
医療・介護における高栄養食の重要性|特別食加算の対象となる嚥下調整食の課題とは
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嚥下調整食は食べやすさや飲み込みやすさを実現する一方、見た目の違和感などから食欲不振を招きやすく、低栄養になる可能性もあります。食事量が少ない患者や利用者には、高栄養食がおすすめです。
・カロリーや栄養価の高い食材を使う
・筋肉のもとになるたんぱく質を積極的にとる
・栄養価が下がりにくい調理方法にする
・栄養補助食品や医薬部外品を取り入れる
・一日の食事回数を増やし、必要な栄養を確保する
特に、高齢者は低栄養から体重が減少し、フレイル、ロコモティブシンドローム、サルコペニアなどを発症するリスクが大きくなります。日頃から、低栄養にならないような食生活をサポートしましょう。 -
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◆生活習慣:「一日三食」「一汁三菜」を基本とし、一度に食べられない場合は分食による食事量の確保を行う。
◆栄養補給:毎日の食事における“ちょい足し”アレンジ、効率よく栄養がとれる食材の選定を心がける。
◆健康管理:歯科健診による口腔ケアを行い、ウォーキングなどの軽い運動を取り入れる。
◆嚥下調整食(介護食)の活用:摂食機能のレベルにあわせた食形態に変更し、安全な食事環境を整える。
こうした日常的な取り組みによって栄養状態を改善し、自分らしくイキイキとした生活の基盤をつくりましょう。
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