病院や介護施設などで提供される食事において、栄養士の存在はとても重要です。本記事では、栄養士がどんな仕事をしているのか詳しくご紹介しましょう。病院や介護施設で働いていて大変なことも、それぞれお伝えします。
「キツい」「つらい」といったイメージが付きやすい理由を考察し、栄養士に向いている人の特徴やよくある話、働き方を改善するポイントなども併せて解説。ぜひ最後までお読みください。
目次
栄養士はどんな仕事?

栄養士と聞いて、どんな仕事を思い浮かべるでしょうか? まずは、働いている場所と主な仕事内容について確認しておきましょう。
栄養士になるには都道府県知事の免許を受けた国家資格が必要です。厚生労働省のデータによると、令和5年時点で栄養士免許が交付された人の総数(昭和20年からの累計)は約118万人。栄養士の多くは、食事を大量に提供する場所で働いています。具体的には、冒頭にも出てきた病院や介護施設の他、幼稚園や保育園、学校、地域の給食センターなどが中心になるでしょう。もちろん、食品メーカーやレストラン、社員食堂などに勤めているケースもあります。
場所によって大変なことの内容や程度は異なりますが、「食事を通じて人の健康や栄養状態を管理する仕事」という基本は変わりません。ちなみに、類似の職業として、厚生労働大臣の免許を受けた国家資格が必要な管理栄養士があります。栄養士と管理栄養士の違いは、栄養管理の対象範囲。前者は主に健康な人を対象としていますが、後者は特別な配慮が必要な病人や高齢者なども含めて対象となります。今回は、栄養士の主な仕事内容を見ていきましょう。
栄養士の主な仕事①栄養管理
栄養管理には食事の栄養価を計算したり、献立を作成したりする業務があります。先に述べたように、対象となるのは主に健康な人。特別な配慮がいらない人を対象とするのであれば、病院や介護施設などの給食を担当することもあります。
栄養士の主な仕事②栄養指導
栄養指導では、毎日を健やかに過ごすための食生活についてアドバイスします。対象者に合わせて提案するのが基本。年齢や職業はもちろん、妊婦や授乳中であるかどうかなども考慮し、必要な栄養やカロリーのことを伝えます。
栄養士の主な仕事③調理
食材の下ごしらえや調理を行うだけでなく、調理師など一緒に働くスタッフに指示を出すこともあります。
栄養士の主な仕事④衛生・安全管理
大量の食事を提供する立場として、食中毒や異物混入といったトラブルを防がなくてはなりません。また、アレルギー対応を徹底し、食の安全性を高める役割も担っています。令和3年6月1日以降はHACCPに沿った衛生管理が義務付けられたため、これまで以上に丁寧な管理体制が求められているといえるでしょう。
栄養士の主な仕事⑤事務的な作業
食材の発注や帳票類の作成など、事務的な作業も栄養士の仕事に含まれます。
栄養士が「大変」「キツい」「つらい」と いわれる理由
栄養士は「大変」「キツい」「つらい」などといわれてしまうことも多い職業です。なぜ、そのようなイメージがあるのでしょうか?本項目では病院と介護施設に焦点を絞り、そこで働く栄養士にとって大変なことをまとめてみました。まずは、どちらにも共通していえることを挙げてみます。
- やるべきことが大量にあり、作業時間が足りなくなる
- 予算が限られる中、栄養バランスのとれた献立を考えなくてはならない
- 厨房では力仕事や立ち仕事が多く、体力が持たない
- 立場や職種の違うスタッフに囲まれ、連携が取りづらい
こうした厳しい要素に加えて、病院では患者さんとのコミュニケーションが大変だという声が上がっています。患者さんは何かしらの病気を抱えているため、その状況や気持ちに寄り添いながら接しなくてはならないのです。人によっては、提案した栄養計画を実践してもらえないこともあります。
一方、介護施設では高齢者と向き合うのが難しいことがあるようです。コミュニケーションをとるべき相手が認知症の高齢者になると、かなり根気よく接していかなければなりません。会話がかみ合わなかったり、同じことを繰り返し伝える必要があったりと、介護施設ゆえの苦労があります。
栄養士に向いている人

先にお伝えしてきた通り、栄養士の仕事は幅広く、職場環境によっては大変なことも多い職業です。そんな栄養士に向いているのは、どんな人なのでしょうか?特徴を詳しく見ていきましょう。
①食や健康管理への関心が高い
栄養士の仕事は、ほとんどが食に関すること。基本的に食への関心が高く、料理が好きな人は向いているといえるでしょう。栄養指導などがあるため、健康管理にも興味がある方が良いかもしれません。
②人の役に立つことが好き
栄養士はいつも誰かのために献立や料理を作ったり、栄養管理を行ったりします。仕事で人の役に立ち、喜んでもらいたいと考える人には適職といえそうです。
③コミュニケーション能力が高い
栄養士は、一緒に働く人だけでなく、病院の患者さんや介護施設の高齢者など、多種多様な人と関わります。コミュニケーション能力が高いことは有利に働くでしょう。
④体力面で自信がある
栄養士の幅広い業務をきちんとこなしていくには、相応の体力も必要です。夏は暑くて冬は寒い厨房の環境にも耐えられるよう、体が強く風邪を引きにくい人の方が向いているといえます。
⑤几帳面で責任感が強い
食に関わる栄養士の仕事は、小さなミスも大きなトラブルになりかねません。細かいところまで確実に対応し、責任感を持って取り組める人の方が良いでしょう。
⑥理系の科目が得意
栄養士の仕事は、生物や物理、化学などと密接な関係にあります。文系寄りの栄養士もいますが、どちらかというと理系の科目が得意な人の方が向いているといえそうです。
⑦新しいことを学ぶのが好き
働いていると、過去に身に付けた知識や経験だけでは対応できなくなることがあります。新しい情報を取り入れ、学び続ける人の方が栄養士には向いているでしょう。
栄養士に「あるある」なことは?

ではここで、栄養士によくある話をお伝えしましょう。
職場にいても孤独を感じやすい
栄養士は、さまざまな場所で活躍することができます。しかし、職場の栄養士が自分だけという場合が多いようです。つまり、その場で業務上のことを相談できる人もいないということ。何でも自分がやらなくてはならないので、孤独を感じてしまう人も少なくありません。
人間関係の悩みが増えやすい
栄養士の周りで働く人の性別は、女性が多い傾向にあります。こうした偏りが原因なのか、職場の人間関係がスムーズにまとまらず大変なこともあるようです。また、年上やベテランのスタッフとうまくコミュニケーションがとれずに困ってしまう若手の栄養士もいます。
周りから料理上手と思われやすい
栄養士は食に関する専門職のため、よく「料理上手なんだね」といった言葉をかけられるようです。しかし、料理上手でなければ栄養士になれないわけではありません。料理があまり得意でない栄養士は、肩身が狭い思いをしています。
栄養士の働き方は「給食」で変わる
ここまでお伝えしてきたことから分かるように、大変なことが尽きない栄養士の負担は心身共に大きくなりがちです。しかし、今回少し取り上げた病院や介護施設では、給食業務を委託するという選択肢があります。実は、そこが栄養士の負担軽減につながるポイントなのです。
例えば、ナリコマでは病院や介護施設に最適な献立サービスをご用意。365日または28日サイクルで、日替わりの献立を提供しているのが特長です。簡単な仕上げをするだけで提供可能なクックチルやニュークックチルを採用しているため、大量調理の負担がなくなります。
栄養価の計算や献立作成はもちろん、食材の発注や仕入れなども代わりに行うので、現場に時間的・精神的な余裕が生まれやすいのも大きな魅力です。栄養士の働き方を改善する方法をお探しの際には、ぜひ給食業務の委託サービスもご参考になさってください。
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