医療現場では人材不足が大きな課題となり、医療の質を保ちながら効率的に運営するために「医療マネジメント」の重要性が高まっています。厨房や清掃といった非医療部門を業務委託することで人材不足対策につなげられ、さらに品質管理を徹底することで現場の安心感と効率化を両立できます。今回は、医療マネジメントを実践するうえで欠かせない人材不足対策・業務委託・品質管理のポイントを解説します。
目次
医療マネジメントとは?現場で求められる役割
病院やクリニックの運営を円滑に進めるためには、現場全体を見渡して調整する医療マネジメントのしくみが必要です。
医療の質と効率を支える考え方
医療マネジメントとは、医療現場を効率的かつ効果的に運営するための管理手法や戦略を指します。最終的な目標は「患者の健康を守る」ことであり、そのために医療スタッフや患者、設備、財務、時間といったさまざまな要素を調整しなければなりません。
適切な医療マネジメントが行われないと、患者の満足度が低下するだけでなく、医療リスクや事故につながる恐れがあります。つまり、しっかりとした管理体制を築いておけば、医療の質を維持しつつ安定した運営が可能になるのです。

医療現場が抱える課題とは
いまの医療現場は、限られた人材や資金の中で業務を回さなければならないのが現状です。さらにデジタル化の波にも対応しなければならないなど、いくつもの課題を同時に抱えているのです。
人材不足
看護師や医療従事者の確保が難しく、過重労働から離職が増えています。その結果、現場の負担がさらに増し、悪循環が起きやすい状況となっています。
コスト
団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となり、医療や介護の需要が増加する「医療の2025年問題」。高齢化による医療費の増大は避けられません。限られた予算を効率的に活用し、必要な医療を維持していくことが大きな課題です。
DX化
業務の効率化や医療サービスの向上を目指してデジタル化(医療DX)が進められていますが、普及状況には施設規模による差があります。厚生労働省の医療施設調査において、令和5年時点でも電子カルテの導入率は大病院で高い一方、規模の小さい病院では遅れているのが現状です。
参考:厚生労働省の医療施設調査
これらの課題を乗り越えるうえでも、医療マネジメントは今後ますます重要になっていきます。
人材不足対策として取り組みたいこと
医療現場の人材不足は、医療サービスの質や安全性に直結する深刻な問題です。現場を支えるためには「人を増やす」だけでなく、既存の体制を見直して効率的に人材を活用する工夫も欠かせません。ここでは、人材不足対策のために取り組みたいポイントを整理してみましょう。
医療従事者不足がもたらす影響
医師や看護師などの医療従事者が不足すると、現場には大きな負担がのしかかります。診療やケアに十分な時間を割けなくなるため、医療の質が低下するリスクがあります。過重労働が常態化してしまうとスタッフの心身に負担がかかり、離職や休職を招くことにもつながります。
限られた人員で業務を回そうとすれば残業や夜勤が増え、人件費の高騰を引き起こすこともあります。このような状況は、医療機関ごとの格差を広げる要因ともなり、地域医療全体に影響を及ぼしかねません。

非医療職の人材活用で現場の人手不足を補う
解決策の一つが「非医療職の活用」です。受付や清掃、調理補助といった業務を非医療職に任せれば、医師や看護師は専門性の高い業務に専念できます。
近年では、臨床研究コーディネーターの募集条件を見直し、これまで必須だった医療資格を限定せずに、MRや治験業界の経験者など非医療職でも採用対象に含める取り組みを行う医療機関も出てきています。秘書など非医療資格者が臨床研究コーディネーターとして活躍する事例もあり、チームの多様性を高めながら人材不足を補う新しい形として注目されています。
知識面の不足はあるものの、それぞれがこれまでに培ったキャリアやスキルを活かすことでチームに新しい価値をもたらし、人材不足の解消につながります。
システム導入や働き方改革など多様なアプローチを
人材不足の解決には、人の配置だけでなく仕組みそのものを変えていくことも大切です。たとえば、電子カルテや予約管理システムを導入すれば事務作業が効率化され、スタッフの手間を大きく削減できます。また、フレックスタイム制度や短時間勤務など、柔軟な勤務体系を導入する働き方改革も離職防止には有効です。
一つの方法に頼るのではなく、非医療職の活用・システム化・働き方改革といった多様なアプローチを組み合わせることが、医療現場を守るうえでの重要なポイントです。
非医療部門の効率化|業務委託とクックチルの活用
医師や看護師の業務負担を減らすためには、診療に直接関わらない部門の効率化が必要です。清掃や物品管理、厨房業務といった非医療部門は、外部業者に委託することで専門性を活かしたサービスを受けられ、医療従事者は本来の業務に集中できます。さらに、調理工程を効率化できるクックチルのような仕組みを取り入れることで、直営の厨房でも大きな負担軽減が可能になります。
厨房・清掃・物品管理を業務委託する
非医療部門の中でも、特に負担の大きい業務は外部委託によって効率化が期待できます。
院内清掃
専門業者に委託することで、質の高い衛生環境を維持できます。清掃用具や洗剤などの資材管理も不要になるため、院内スタッフの負担を軽減できます。
物品管理
医療現場で扱う物品管理業務をSPD(供給(supply)、加工(processing)、流通( distribution))部門やSPD業者が専門に行うことで、診療スタッフや医療現場では多種多様な物品を扱いますが、SPD部門や専門業者に委託すれば、在庫や品質、物流を一括して管理できます。スタッフは確認作業から解放され、本来の業務に専念できるようになります。
厨房業務
病院給食は人手も時間もかかる業務ですが、外部委託すれば効率的な運営が可能です。とはいえ「直営で患者に合った食事を提供したい」という施設もあります。その場合に役立つのが、調理工程を効率化できるクックチルです。

クックチルで調理工程を省力化し負担を軽減
ナリコマのクックチルは、セントラルキッチンで大量調理を行い、その後すぐに急速冷却して0~3℃のチルド状態で保存します。冷却された料理はそのまま施設へ配送され、現場では再加熱して盛り付け・配膳するだけで提供が可能です。
施設内での仕込みや加熱作業を大幅に減らし、調理スタッフの負担を軽減できるほか、少人数でも厨房を回せるようになります。クックチルはあらかじめ冷却保存を前提としているため、食事の品質を安定して保ちながら提供できるのも大きな強みです。クックチルは病院や介護施設の厨房運営を効率化する、これからの厨房運営を支える手段となるでしょう。
クックチルなら品質管理も安心!医療マネジメントに活かすポイント
クックチルは調理の効率化だけでなく、品質管理の面でも強い味方になります。衛生管理や温度管理の徹底によって、食の安全と安定した提供を実現できるのが特徴です。ここでは、医療マネジメントにおいて重要となる品質管理のポイントを見ていきましょう。
HACCPに沿った衛生管理体制
ナリコマのクックチルでは、HACCPの理念に基づいた衛生管理を行っています。料理は個別包装された状態で施設に納品されます。そのため、食中毒のリスクを抑えられるだけでなく、調理中の接触による異物混入の心配も軽減されます。
また、必要量ごとに包装されているため、計量や余分な量を取り除く作業が不要です。厨房で使用する器具も、包丁やまな板、ボウルやおたまなど最低限のものだけで調理が完結します。余計な食材が届かない仕組みのため、原材料の廃棄や生ごみの発生も減り、結果的に衛生的で整理された厨房環境を維持できるのです。

スタッフの作業を減らして衛生面も安心
クックチルを導入すれば、再加熱してすぐに盛り付け・配膳ができるため、厨房スタッフが食品に触れる回数は少なくなり、衛生面の安心感が高まります。さらに、嚥下食のように食事形態を変える場合も、通常食を調理してから刻む・とろみをつける・ミキサーにかけるといった手間が発生しません。そのため厨房の作業量が減り、少人数でもスムーズに厨房を回せる体制が整います。結果としてシフトのやりくりも柔軟になり、人手不足の現場でも安定した食事提供が可能になります。
ナリコマのサポートで導入後も品質を維持
ナリコマは、30年以上にわたり病院や介護施設の厨房受託事業を手がけてきた実績があります。現場を熟知したアドバイザーが多数在籍しており、人員配置やコストとのバランスを考慮しながら、施設に合わせたプランニングを行うのが強みです。
さらに導入後においても、衛生管理や作業手順の改善といった運営サポートに加え、人材育成までしっかりとフォロー。厨房の収支改善や安定した運営につながるよう、経営課題の解決に寄り添うのもナリコマならではの特徴です。こうしたバックアップ体制により、品質を長期的に維持しながら安心して運用を続けることができます。
医療マネジメントを強化して、現場の負担を軽減しよう
医療マネジメントを考えるうえで重要なのは、人材不足対策を計画的に進めることです。非医療部門の業務委託を取り入れれば、医療従事者が本来の業務に集中できる体制を整えられます。さらに品質管理を徹底することで、効率化と安全性の両立も実現可能です。
厨房運営においては、外部委託に加えてクックチルのような調理効率化の仕組みを活用することで、人材不足の現場でも安定した食事提供を続けられます。業務委託と品質管理をバランスよく組み合わせることが、これからの医療マネジメントを支えるカギとなるでしょう。

施設に合った取り組みを検討したいとお考えなら、30年以上の実績を持つナリコマにぜひお任せください。私たちは、ただ食事を届けるだけの存在ではありません。人材不足に苦しむ現場を支え、コストと品質の両立を実現する「心強いパートナー」として伴走します。
医療現場の負担を軽くし、患者さんや利用者に安心と満足を届ける。そのために私たちは、全力で知恵と力を注ぎます。もう一歩踏み出すだけで、現場の未来は必ず変わります。医療マネジメントの改革を進めたいと願うなら、その挑戦をナリコマが全力で後押しします。
クックチル活用の
「直営支援型」は
ナリコマに相談を!
急な給食委託会社の撤退を受け、さまざまな選択肢に悩む施設が増えています。人材不足や人件費の高騰といった社会課題があるなかで、すべてを委託会社に丸投げするにはリスクがあります。今後、コストを抑えつつ理想の厨房を運営していくために、クックチルを活用した「直営支援型」への切り替えを選択する施設が増加していくことでしょう。
「直営支援型について詳しく知りたい」「給食委託会社の撤退で悩んでいる」「ナリコマのサービスについて知りたい」という方はぜひご相談ください。
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