【後編:挑戦と進化】 「前例踏襲なら、やる意味がない。この『カオス』こそが、最強のキャリアになる」

高橋本部長が描いた「戦略(前編)」と、吉井工場長が守り抜いてきた「技術と誇り(中編)」。
その二つのバトンを受け取り、最終的な実行部隊となるのが、最新鋭の設備を擁する神戸工場です。
厳しくも温かい“松尾流”チームビルディングと、これから入社する仲間に期待する「盛り上げ役」としての役割。このプロジェクトにかける等身大の情熱を聞きました。
前例踏襲なら、やる意味がない
――中部工場からミキサー食を移管するプロジェクト。単に設備を移動させるのではなく、生産プロセスそのものを「ゼロベース」で見直していると伺いました。なぜ、実績のある既存の方法を踏襲しないのでしょうか?
最初は僕らも「今の実績あるラインと同じスペックのものを入れたい」って思ったんです。失敗したくないし、それが一番確実やから。でもね、それを会長に持って行ったら「え、同じもん入れるん? それなら何のために新しい工場やるん?」って一蹴されましてね。「省人化して、もっと生産性が高くなるやり方を考えへんのやったら、移管なんかしても何の意味もない。よそと同じことやってどうすんねん」と。まあ、ぐうの音もでない正論です。
ナリコマの強みって、毎日違う献立(365日日替わり)を提供することでしょう? 普通の食品メーカーみたいに、毎日同じものだけ作って効率化するのは簡単なんです。でも、僕らはそれをやりながら、さらに進化させる必要がある。
だから今回の神戸では、今まで人がやってた計量とか包装の工程を、機械とシステムでどう自動化するか、レシピの根幹から見直してます。メーカーさんも「そんなんやったことないです」って言うのを、「いや、考えてくれ」って無理言ってね。誰も実績のないことに挑むわけやから、現場は大変ですよ。でも、それをやるのがナリコマなんです。
半年間は「アドレナリン」が出っ放し。立ち上げこそが最強のキャリア
――この「移管プロジェクト」というタイミングで入社する人には、どんな経験やメリットがあると思いますか?
これはもう「自分で現場を作れる」ということに尽きますよ。出来上がった工場で、決められたルール通りに作業をするのとは、訳が違うので。機械の操作から、品質管理、人が育つ仕組みまで、全部イチから自分たちで作り上げなあかんのです。当然、マニュアルなんてありませんから、頼りになるのは自分たちの「知恵と工夫」だけです。壁にぶつかりながら、「どうすれば効率が良くなるか」「どうすれば安全か」って脳みそに汗かいて考え抜く力がつく。自分の持ち場だけ見てたらあかんから、前後の工程や工場全体の流れを見るようになるでしょ?そうすると、マネジメント能力は勝手に上がっていきますよ。「ここは俺が作ったんだ」って胸張って言える仕事になりますから。
神戸工場の立ち上げを経験した課長たちが言っていたんですけど、もう大変すぎて「半年間、アドレナリンが出っ放しやったわ」ってなるらしいです(笑)。毎日必死で、没頭してね。でも、やり遂げた時の「俺たちがやったんや」という達成感は、他では絶対に味わえないもんです。一度その高揚感を知ってしまうと、普通の業務では物足りなくなるかもしれませんね。
この経験をした人間は、どこに行っても通用しますよ。「言われたことをやる」人材じゃなくて、「カオスの中で答えを見つけ出す」人材になれる。AIがどうとか言われる時代ですけど、こういうスキルは絶対に腐りませんから。それに、ミキサー食というのは、介護食だけでなく赤ちゃんの離乳食なんかにも通じるスタンダードな形態です。この製造知識と、立ち上げの修羅場をくぐった経験。両方持ってたら、食品業界において相当市場価値の高いキャリアになると思いますね。
――その「カオス」を楽しめる人材に来てほしいと。具体的に、どんなマインドを持った人を求めていますか?
一番欲しいのは…やっぱり「盛り上げ役」ですね。 今、みんな真面目で優秀なんですけど、ちょっと大人しいというか、保守的なところがある。「失敗しても俺がケツ拭いたるから、思いっきりやれ!」「よっしゃ、行こうぜ!」って旗振って、チームの温度を上げてくれる存在が欠けている。
だから、ちょっとぐらいクセがあってもいい。周りが「大丈夫か?」って不安がってる時に、先陣切って空気変えてくれるような、そういうバイタリティのある人に来てほしいですね。
誰よりも部下と向き合う。松尾流・チームビルディング
――神戸工場は直近1年、退職者0と聞いています。チームをまとめるために、松尾さんが大切にしていることは何ですか?
何よりも「関係構築」、これに尽きます。どんなにスキルがある人が来ても、あるいはどんなに「行くぞ!」と引っ張るタイプの人が来ても、周りとの信頼関係ができていなければ誰もついてきません。「あいつ誰やねん」となって終わりです。
だから僕は、新しく来る人には「自分という人間を知ってもらうための土壌作り」に、徹底的に時間をかけてほしいと思っています。仕事ができるかどうかよりも、まずは「自分」という人間を周りに受け入れてもらうこと。それができれば、困った時に必ず周りが助けてくれますから。
――松尾さんご自身も、関係構築には時間をかけられてきたのですか?
かけましたね。僕も昔は、現場が終わった後によくスタッフと面談してました。 1人2時間も3時間もかけて、ただひたすら話を聞くんです。「何に困ってんの?」「何が不満なん?」。愚痴でもなんでもいい、全部吐き出してもらう。それを半年間続けて、ようやく「あ、この人は話を聞いてくれるんや」って信頼してもらえるようになりました。
仕事としてチームを機能させるためには、そこまで泥臭く向き合う必要があるんです。だから僕は、「頭ごなしに否定しない」「まずは言い分を聞く」っていうスタンスは絶対に崩しません。新しく来る人にも、おかしいと思ったら言うてほしいし、逆にこっちからも「なんでそうなったん?」って問いかけて、キャッチボールができる環境を作りたい。どんな人でも、何か一つ「光るもの」があるはずなんですよ。それを見つけて、その人が輝ける居場所を作ってあげるのが僕の役割やと思ってます
綺麗な言葉で釣るつもりはない。「しんどいけど、面白い」と思えるか
――最後に、この記事を読んでいる求職者の方へメッセージをお願いします。
このミキサー食の移管って、単なる工場の引越しではないですからね。会社全体を挙げた、ほんまにデカいプロジェクトなんです。だからこそ、少しでも「会社に貢献したい」とか、興味を持って「やってみたい」と思ってくれるんやったら、遠慮せんと応募してきてほしいですね。
もちろん、未経験でも心配せんでいいです。レクチャーなり教育なり、そこは僕らがちゃんと教えますから。その代わり、入ってきてくれたからには、1年後、2年後には責任者としてバリバリ頑張れるように育て上げますし、一緒にやっていきたいと思ってます。ぜひ、飛び込んできてください!
◆インタビューに答えてくれた社員
松尾 利哉:製造本部 神戸工場 工場長 /2006年中途入社
自動車業界の板金塗装職人を経て、ナリコマに入社。現場の最前線を知る叩き上げとしてキャリアを重ね、現在は最新鋭の自動化設備を備える神戸工場の工場長を務める。マネジメントの核にあるのは「心理的安全性」。単なる仲良しクラブではなく、役職に関係なく「おかしいことはおかしい」と本音でぶつかり合える組織づくりを徹底している。「工場はしんどい。だからこそ嘘はつかない」という誠実な姿勢で、2027年の大規模プロジェクト「ミキサー食移管」に向けた体制構築と、次世代の育成に挑み続けている。
◆編集後記:採用担当より
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。戦略家の高橋、人情家の吉井、革命家の松尾。タイプは違えど、3人に共通するのは「本気で食のインフラを支えようとしている」こと。そして「働く仲間を何より大切にしている」ことです。
この3人の下でなら、自分の仕事に誇りを持ち、大きく成長できると確信していただけたのではないでしょうか。 少しでも心が動いた方は、ぜひカジュアルにお話ししましょう。変革期のナリコマで、あなたにお会いできるのを楽しみにしています。




