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病院運営において、人手不足やコスト上昇といった課題は避けられないものです。このような課題解決のために、多くの病院が省人化やコスト削減につながる仕組みを導入しています。特に近年注目されているのが、業務効率化や給食体制の改善を可能にする「ニュークックチル方式」です。今回は、病院マネジメントにおける成功事例を取り上げながら、ニュークックチル導入後にどのようなメリットが期待できるのかを具体的に解説します。

病院マネジメントを考えるときに大切なこと

病院の経営を安定させるためには、現場の負担軽減と経営効率の向上をどう両立させるかを考えることが欠かせません。

人手不足・コスト増加という共通課題

人材不足とコスト増加対策は病院運営で最も大きな課題とされています。医師や看護師だけでなく、調理員や栄養士といった給食部門の人材確保も難しくなっており、職員一人ひとりの負担が増しています。加えて、人件費の上昇や食材費・光熱費の高騰は病院経営を直撃しており、収支を圧迫する要因となっています。

 

さらに、地域や診療科によっては病床稼働率が下がり、収益の確保そのものが難しくなっているケースも見られます。人件費や物価の上昇による支出の増加と、稼働率低下による収入減が同時に起きてしまった場合、病院経営はさらに厳しい状況に置かれます。このようなリスクを避けるためにも、運営方法の見直しが必要です。 省人化や効率化といったマネジメント改革が強く求められており、効率化と質の両立を目指す病院マネジメントの取り組みが重要になるのです。

病院マネジメントでめざすのは「安定した経営」と「効率的で質の高い運営」

病院マネジメントでのゴールは利益だけを追及することではありません。院内の限られた人材や資源をうまく活かしながら、患者や利用者に安心できるサービスを提供し続けることが大切です。そのためには、収益を安定させる仕組みを整えたり、現場の業務を効率化して負担を軽くしたりなどの工夫が欠かせません。

 

たとえば、厨房業務のように人員やコストが集中しやすい部門では、実は改善の余地が多くあるのをご存知ですか? 調理や仕込みの効率化によって現場の働きやすさが向上し、経営の安定にも直結することもあります。経営と現場の両方の視点をバランスよく見ることが、病院マネジメントを成功へ導くカギなのです。

他院の成功事例から自院の改善策を考える

病院マネジメントの改善を進めるとき、最初から自院だけで解決策を導き出そうとすると、どうしても視野が狭くなってしまいがちです。コンサルタントや専門家への相談も大切ですが、まずはすでに成果を上げている他院の成功事例を見てみるとよいでしょう。

 

人手不足やコスト増といった課題は多くの病院に共通しているため、他院がどう取り組んで成果を出したのかを知ることは、自院でも応用できるヒントになります。厨房業務の省人化や外注化、ICTの導入など、具体的な事例を知ることで「自院ではどの部分を改善できそうか」がイメージしやすくなります。

 

また、成功事例をそのまま真似するのではなく、病院の規模や人員体制などに合わせて適宜調整することも大切です。実際の取り組みを参考にしつつ、自院にとって現実的かつ効果的な改善策を見つけることが、マネジメント改善の大きな一歩になります。

省人化事例に学ぶ病院マネジメント

省人化を進めるには、単に人数を減らすのではなく、人員配置の工夫やICTの導入などを通じ、少ない人数でも質を落とさずに運営できるよう取り組むことが大切です。現場の工夫や新しい技術の活用から学ぶことで、自院に合った改善策に出会えるかもしれません。

人員配置の最適化で現場の負担を軽減

病院の省人化を考えるうえで欠かせないのが、タスクシフト・タスクシェアの仕組みです。これは専門職が担っている業務(タスク)の一部を、ほかの職種に移す(シフト)または複数職種で分担して行う(シェア)という考え方です。業務を適切に振り分けることで、医師や看護師が本来の専門業務に集中できる環境をつくり、現場全体の負担を軽くする効果があります。

 

厚生労働省がまとめた「令和3年度 勤務環境改善に向けた好事例集」では、医師のタスクシフト・タスクシェアの取り組みの例として下記が紹介されています。

 

①医師事務作業補助者の配置

②看護補助者の配置

③特定行為研修修了看護師の配置

④病棟・外来薬剤師の配置

⑤その他、他職種へのタスク・シフト/シェア

 

参考:令和3年度 勤務環境改善に向けた好事例集|厚生労働省

こうした取り組みにより、医師や看護師の業務負担が大幅に減り、限られた人材で質の高い医療提供が可能になります。省人化は単に人を減らすことではなく、役割を整理し、「必要な人が必要な仕事に集中できる環境を整えること」が大切なのです。

ICTや自動化システムの活用事例

病院の省人化を進めるうえで、ICT(情報通信技術)や自動化システムの導入は大きな力となります。記録業務や情報共有をデジタル化することで、職員が手作業に割いていた時間を大幅に削減でき、本来の医療やケアに集中できる環境を整えられます。 厚生労働省の「令和3年度勤務環境改善に向けた好事例集」では、以下のような取り組みが紹介されています。

 

①情報共有ツールの導入

②AI問診、音声入力等の補助機器の導入

③デジタル化やIoT・ロボットの活用による業務効率化

 

参考:令和3年度 勤務環境改善に向けた好事例集|厚生労働省

さらに、AIを使った予約管理やチャットボットによる問い合わせ対応なども広がっており、医師や看護師だけでなく事務スタッフの業務負担軽減にもつながっています。

 

こうしたICTや自動化は、病院の厨房業務にも応用できます。たとえば、食材の発注や在庫管理をシステム化すれば、煩雑な帳票作業を減らせます。また、ニュークックチル方式と組み合わせれば「調理→冷却→保存→再加熱」という工程管理をシステム上で効率よく行えるため、必要な人員を大幅に減らしながら安定した食事提供が可能になります。

 

ICTや自動化は単なる便利ツールではなく、限られた人材で病院運営を支えるための基盤です。給食体制の効率化とあわせて導入することで、現場の働きやすさと経営の安定を両立できるのです。

職員の働きやすさとサービス品質向上の両立

省人化の取り組みを進めるときに忘れてはならないのが、職員の働きやすさとサービスの質をどう両立させるか ということ。単に人を減らすだけでは、残った職員の負担が大きくなり、結果として離職やサービス低下につながりかねません。

 

その解決策のひとつが、多職種の連携を前提としたチームづくりです。厚生労働省の事例集でも示されているように、医師や看護師に加え、薬剤師や事務職などを巻き込んだチームを編成することで、業務の分担や効率化がスムーズに進みます。

 

また、医療マネジメント職(事務職)が中心となってタスクシフトやICT導入を調整することで、現場スタッフは専門性の高い業務に専念しやすくなり、結果としてサービス品質の向上にもつながります。

コスト削減事例からみる、無理なく続けられるためのアイデア

病院経営を安定させるには、無理なく続けられるコスト削減の工夫が欠かせません。光熱費や仕入れ管理といった日常的な業務を見直すだけでも、大きな改善につながることがあります。

食材・エネルギーコストの削減事例

病院の経営において、水道光熱費は避けられない固定費ですが、工夫次第で確実に削減できる部分でもあります。特に厨房や病棟はエネルギー消費が大きいため、改善の余地が多く残されています。

 

まず重要なのは、業務の生産性を高める視点です。人的負担が大きい業務や、実際には必要のない作業を洗い出し、システムやツールを導入することで効率化を図れば、電力やガスの使用時間を減らすことができます。また、固定費そのものを見直す方法も有効です。

  • 電力会社や契約プランを変更してコストを抑える
  • 厨房や病棟にLED照明を導入して電力使用量を削減
  • 節水器の設置や地下水利用で水道料金を軽減

こうした取り組みは一度に大きな効果が出るわけではありませんが、毎日の積み重ねによって年間でみれば大きなコスト削減につながります。エネルギーコストの改善は、「無理なく続けられる節約策」として病院経営に安定をもたらすポイントなのです。

仕入れや在庫管理の見直しで無駄をなくす

病院経営では、医薬品や診療材料、厨房の食材など日々の仕入れが大きな割合を占めています。適切に管理できていないと、過剰在庫や使用期限切れによる廃棄が発生し、目に見えないコスト増につながってしまいます。

 

コスト削減の第一歩は、「どこでどれだけの無駄が生じているか」を把握することです。特に消費量の多い医薬品や診療材料、注文が増えている委託業務については、取引先との交渉によって価格や条件を見直す余地があります。

 

さらに、ICTや在庫管理システムを活用すれば、入出庫をリアルタイムで把握でき、必要以上に在庫を抱えるリスクを減らせます。これにより、スタッフが在庫確認や発注に割く時間も短縮され、業務効率化にもつながります。

 

仕入れや在庫管理の改善は、特別な投資をせずとも比較的始めやすい取り組みです。小さな見直しを積み重ねることで、廃棄ロスの削減と経営の安定化の両方を実現できます。

ニュークックチル導入事例|食事提供を変える病院マネジメント

病院マネジメントの改善において、省人化やコスト削減は大きなテーマです。その具体的な解決策のひとつとして注目されているのが、ナリコマのニュークックチル方式です。

ニュークックチルは、調理から保存・提供までを効率的に行えるため、実際に導入した病院では人手不足の緩和や経営改善に対する成果も出ています。

ニュークックチル方式の特徴

ニュークックチルは、チルド状態で盛り付けた食事を専用機器で器ごと再加熱し、そのまま提供できる方式です。あらかじめ準備ができるため、少ない人数でも効率的に対応でき、利用者には温かくできたてのような食事を届けられるのが魅力です。

 

ニュークックチル導入後にどのようなメリットが期待できるのか、実際の現場の声を見ていきましょう。

赤字経営から黒字化へ!人件費削減に成功した船橋総合病院

船橋総合病院では、長年の委託運営を行っていましたが、委託管理費の高騰によって毎月約700万円の赤字を抱えてしまうように。委託費が膨らむ一方で、サービスの質は思うように上がらず、経営的に限界を迎えていたそうです。

 

そこで直営への切り替えとあわせて、外部から調理済み食品を取り入れられる、ナリコマのニュークックチルを導入。常勤・パートを合わせたスタッフ数を36名から27名に減らし、人件費は委託運営時の約60%まで削減できました。ニュークックチル導入によって勤務体制も改善され、早朝から必要だった職員数を抑えつつ安定した運営を実現。結果として、赤字経営から今では年間3,300万円の黒字化に成功しました。

 

船橋総合病院さまの導入事例全文は下記よりご確認ください。

 

導入事例:月700万円の赤字から年間3,300万円の黒字化に成功!給食管理と栄養管理の両立・働き方改革を実現

慢性的な人員不足を解消し、現場を安定させた博愛病院

博愛病院では、慢性的な人員不足により休日出勤や通し勤務が常態化。さらに、求人を出しても応募が集まらない状態に陥っていました。

 

そこでナリコマのニュークックチルを導入。導入の決め手は、少人数での運営が可能になることや、短期間で導入できる手軽さ、さらに食事の品質が高いことだったそうです。結果として出勤時間が短縮され、人件費削減を達成。ニュークックチルの主な作業は盛り付けのみなので、「私でもできそう」という応募が増え、職員の若齢化にもつながりました。

また、管理栄養士は献立作成の負担から解放され、患者や利用者とのコミュニケーションに時間を割けるようになり、現場の安定とサービス向上の両立を叶えました。

 

博愛病院さまの導入事例全文は下記よりご確認ください。

 

導入事例:人手不足の厨房「何とか運営」から脱却!ナリコマのニュークックチル導入で省人化

 

そのほかの導入事例は下記よりご確認いただけます。施設種別、規模(床数)での検索も可能です。

 

導入事例|ナリコマグループ

ニュークックチル導入後に期待できる主なメリット

先ほどご紹介した事例からも分かるように、ニュークックチルには病院マネジメントにおいて多くの改善効果が期待できます。

 

ニュークックチルによるメリット

効果

人手不足対策

仕込みや大量調理が不要になり、少人数でも厨房運営が可能。

人件費削減

シフト短縮や適正配置により、コストを抑えられる。

コスト管理の安定化

チルド保存で必要な分だけ使用でき、食材ロスを削減できる。

職員の働きやすさ改善

早朝勤務や長時間労働が減り、採用・定着にも効果的。

管理栄養士の業務効率化

献立作成の手間を減らし、本来の栄養指導や相談に時間を充てられる。

 

厨房の省人化やコスト削減はもちろん、職員の意識改革やサービスの質向上まで見込める点が、ニュークックチルの大きな魅力なのです。

成功事例から学び、自院の導入メリットを描こう

病院マネジメントを成功させるためには、省人化やコスト削減といった現実的な課題に向き合いながら、現場の働きやすさと食事の質を両立させることが欠かせません。今回紹介した成功事例からもわかるように、業務の見直しや新しい仕組みを取り入れることで、赤字から黒字への転換や人材不足の改善といった大きな成果を得ることができます。

 

その具体的な手段のひとつがナリコマのニュークックチルです。調理や仕込みの負担を大幅に減らし、必要な人数で安定した厨房運営を実現できるほか、食材ロスの削減によるコストダウンにも直結します。さらに、導入後もナリコマがしっかりサポートしますので、安心して活用いただけます。

 

自院の未来を見据えて、省人化や経営改善に取り組みたいと考えている方は、ぜひナリコマにお問い合わせください。

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