カーサフェリーチェ
特別養護老人ホーム副施設長 古川さま
導入の背景:栄養士の退職を機に、時代に適したお食事提供方法を探していた
導入後の効果1:利用者さまの満足度向上と働き手の作業軽減
導入後の効果2:利用者さまも働き手も、長期的な関係を目指せるようになった
導入の背景
1日3度の食事は、利用者さまにとっては楽しみですが、提供する施設にとっては時間と手間のかかる作業です。栄養士の退職を機に、「利用者さまの満足度向上と働き手の作業軽減」の全体最適を探っていました。見直しにあたり金額ありきではなく、“365日3食を家庭である自施設で喜んでもらえる食事”、“利用者さまありき”で検討していくと、昼食は本当に12時提供が適切かなども気になりました。
もしかしたら遅出の出社時間(一律11時or11時30分)という施設都合ではないか。他にも、利用者さまの入退院やイベントなどで業務は変動するのに、出勤時間が固定のため、今まで職員が気を利かせて早めに来てくれていたことは否めません。そこで、出勤時間を小刻みにして、労働力を還元できるようシフトを60形態にしました。また、シフトの采配は、ユニット型ということもあり、ユニットリーダーに任せ、報告していただくように変更しました。
これらを実現できたのは、ナリコマのおかげです。ナリコマの場合、普通食と横並びの介護食があり、メニューは豊富で味もおいしい。施設の作業は、温めと盛り付けのみで調理いらず。この時代に適したお食事提供であり、自施設なりの働き方改革につながったと思います。
選んだ理由
導入前にナリコマから聞いたプロセスが明確でイメージしやすかったからです。事前にレクチャーもありました。しかし、メリットである誰もが簡単にできる作業である分、今いる誰かが行わなくてはなりません。
現実的に介護士をはじめ職員に行っていただくことになるので、現場の理解は必須です。なぜその作業をしていただくのか、それによるメリットなど、不安を払しょくするまで話し合いました。
利用者さまのため、職員のため、今後の施設運営のため、そのプロセスがナリコマだよと説明したところ納得していただけました。
導入後の効果
食事においては施設内での味付けが可能であり、海鮮丼として提供された献立を、お寿司にも巻き寿司にもアレンジしようと思えばできる。準備の作業負荷が少ない分、届いたクックチルを利用者さまにおいしく食べてもらうにはという余力が生まれていきました。食器や調味料に対するこだわりの声があがったり、「こっちの盛り付けのほうが華やぐね」と介護士が準備を楽しみ始めました。郷土料理や行事食が増えたこともあり、お食事を召し上がっている利用者さまと、「どこどこの郷土料理らしいけど知っとお? これなんやろね」と話がひろがります。
実は、食事の介助は人手がかかる大変な作業ですが、献立から話題がひろがり、食事の時間がレクリエーションに似た楽しい時間に変化しました。利用者と働き手にとってこれはすごく良いことです。
また、普段から接する介護士が食事の準備をするので、「この人アレルギーがあるな」など利用者さまの状態を常に思い返すことができるのも良い効果でした。 各ユニットでの工夫が利用者さまにも届き、味と同時に食事時間の満足度は向上しました。
経営者としては、導入のリスクと、導入後の水道光熱費など事業支出の増減が気になる話だと思います。正直、うまくいった事業所の話を聞いても、自施設の場合は、、、というのが本音でしょう。
実際のところ、材料費は増え支出はさほど減っていません。施設が小規模ということもあり減少幅があまりなかったとみています。
しかし、利用者さまの満足度向上により、新規入居者さまに特長の一つとしてお食事をご案内でき、ご家族にも施設の食事に対する姿勢をご覧いただけます。 職員の雇い入れにおいては、見学時などに勤務形態を含めこれがうちのスタイルですとお伝えし、共感していただいた方が入職されます。
利用者さまも働き手も、長期的な関係を目指せますので、メリットを感じています。
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ニュークックチルにより厨房職員がいなくても朝食が提供できるようになりました。調理済みなので、衛生面も安心で業務効率化にもつながっています。介護食もイベント食も好評で残食も少なくなりました。